・ 言葉で言ってもわからないなら、体で覚えさせなければならない。
これを言う親が多いんです。
例えば、こんなことで叩いたり、食事を与えなかったり、押入れに閉じ込めたりするのです。
1 ご飯をこぼす
2 おもらしをした
3 言ったことを守らない
4 何度言ってもできない
・・
・・
・・その他いろいろ
何度も言いますが、
体罰をする親たちは「子供のしつけのために必要だ」という立場です。
この親たちに、「必要なのは体罰ではなくて、言い聞かせることだ」とわからせなくてはなりません。
そのために今から、
「子供への体罰がいけない」ということを簡単にイメージするために立場を逆転して考えてみましょう!
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体罰をしていた親が70歳の老人になり、体罰を受けていた子供が40歳の大人になったと仮定します。
体罰をしていた親は、70歳になると少しずつ体も不自由になり、記憶力にも自身がなくなってきます。
当然、毎日の生活のなかで、ご飯をこぼしたり、お漏らしをしたり、言われたことも、すぐにできなくなったりするようなこともあるでしょう。
それでも、この老人は一生懸命に生活し、少しでも改善しようと努力します。
しかし、そんな年老いた親に、40歳になった子供は「しつけ」を始めます。
「なんで、ご飯をこぼしたり、お漏らしをしたり、言われた通りにしないんだっ!」
「何回、同じ事を言わせるんだっ!」
「言ってもわからないんだったら、体で理解させるしかないなっ!」
こう言って、親を叩いたり、食事を与えなかったり、部屋に閉じ込めたりするようになったのです。
しかし、この親は体罰を受けても、すぐには直すことはできませんでした・・・・・・。
この後も、虐待は続いていきました。
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どうでしょうか?
この話しから、
「できないなら体でわからせるしかない」という考え方は間違いだということを理解していただけるのではないでしょうか?
体罰で教育をしても、恐怖や反感の感情の方が増大していきます。
「何故そうしなければならないのか?」を理解させないままに体罰で教育しても、弊害の方が大きくなるかもしれないのです。
子供のしつけというものは、数回だけ言い聞かせても、言った事にはならないのではないでしょうか?
子供に嫌がられるほどに、しつこいほど言い聞かせて、初めて「言った」という事になるのです。
半年~数年、言い続けなければならないこともあるでしょう。
子供にとって、今は理解できなかったり直すことができない事でも、成長するにしたがって理解できるようになるかもしれないのです。
それを、今できないからといって体罰を用いてしまえば、子供の心に暗い影が残る可能性も出てきます。
緊急の事でもない限り、慌てず、急がず、子供を育てていきたいものですね!
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